2019/12/4 DVDレンタルにて鑑賞。
あらすじ
19世紀末のロンドン。ボーデンはライバルであるアンジャーの瞬間移動マジックを調べるため、彼のマジックの最中に舞台下に侵入する。するとアンジャーはボーデンの目の前で、2人にとっていわくつきの水槽に落ちて溺死。そばにいたボーデンはアンジャー殺害の容疑で逮捕される。
遡ること数年前。若きアンジャーとボーデンは、ある奇術師の下で互いに修行していた。ある時、助手であったアンジャーの妻が水中脱出マジックに失敗し溺死する。その原因はボーデンが結んだロープであった。2人は決裂し、アンジャーは復讐のためにボーデンの手品を失敗させ、ボーデンは左手の第4・第5指を失う。以後、2人は互いの邪魔をしながら激しく競い合うようになる。
感想
2人の人気マジシャンの騙し合い。マジックをも超える“マジック”。その果てに見えてくるものは‼︎
序盤の時系列がわかりづらかったが、見ていくうちに合点がいった。アンジャーの奥さん(助手)の死をきっかけに、お互いがお互いを蹴落とす報復合戦が始まってしまう。
面白くなって来たのは、やはり最後のネタバラシのシーンだろう。結果から言えば、アンジャーが嵌めた様に見えて、実はボーデンがその上をいっていたという事。
アンジャーがステラ博士の実験所を出て、大量の山高帽を発見した時に、あの“マジック”が何を意味するのかはわかった。しかし、そもそも“ステラ”というキーワード自体が、ボーデンの罠だった事には流石に気付けなかった。
話の途中で、ボーデンは二重人格なんじゃないか説が、私の中で浮上した。あの時代に二重人格という言葉自体なかったのかもと、あの時深読みしてしまっていたが、アンジャー同様、ボーデンにまんまと嵌められていた事に後になって気づきましたねw
最終的に気になった事は、ボーデンはいつから“2人”になっていたのかという事だ。欠損した指を真似て、同様に指を詰めたシーンがあった事から、それ以前である事が伺えるし、ボーデンの奥さんが彼の真偽に気づく能力があった事自体が、それを知る鍵だとするならば、その話が出た時点で、既に彼は“2人”になっていたという事だ。
謎が残ってしまうのだが、最後の締め括り同様、タネは知らないままの方が良いのだろうね。
しかし、ボーデンの徹底ぶりには感服しました。クリスチャン・ベールというキャスティングがまた良いです。彼しかいないというか、彼そのものって印象です!