あらすじ
立ちはだかる天人五衰が一人・福地桜痴。強敵達を倒してきた敦と芥川の連携攻撃は、生きる伝説と呼ばれる最強の異能力者に通じるのか…!? 福沢と研鑽を積み、百戦錬磨と謳われた福地の剣が、いま抜かれる――!
感想
敦の窮地に現れたるは、敵対していた芥川だった。太宰の計らいだという事は明白だし、芥川が太宰を崇拝している事も知っているが、敦の加勢に廻るとは思わなんだ。
それでも福地桜痴の力量は絶大。船の欄干で船をバターのように切断して見せる。
さらに、光の中から「神刀・雨御前」(あだ名を「時空剣」)を取り出す。空間を省略し、離れた地点に刃を届かせるもので、通常渡る距離は十数センチなのだが、彼の能力で性能が百倍になるという、まさに彼が使うに適した剣なのだ。
あくまで窮地である2人は、彼の虚を突き、異能を混成させ「月下獣羅生門黒虎絶爪」を繰り出す。勝利を収めたかに見えたものの、時空剣の権能、十数秒の「時間」を渡り過去の事象にまで干渉するのだった。
