Midnight the Gathering

Midnight the Gathering

僕なりの愛ですよ

バビロン

■Date : 2023/2/16  □No. : 1 ■Price : ¥1700 (IMAX,Thursday)

□Place : シネマサンシャイン大和郡山

❝あらすじ

夢を抱いてハリウッドへやって来た青年マニーと、彼と意気投合した新進女優ネリー。サイレント映画で業界を牽引してきた大物ジャックとの出会いにより、彼らの運命は大きく動き出す。恐れ知らずで美しいネリーは多くの人々を魅了し、スターの階段を駆け上がっていく。やがて、トーキー映画の革命の波が業界に押し寄せ……。

感想

時代と共に進歩・発展する映画界。そして、その世界に生きる人々の栄枯盛衰の物語。それぞれが出会い、同じ時間を共有する中でそれぞれのドラマを紡いでいく。

 

今思えば、序盤に出てくる屋敷での乱痴気騒ぎがこの映画の全てだったかもしれない。あのカオスな宴は、観ているものを惹きつける魔法のようなひと時だった。

 

彼らはそれぞれ活躍するのだが、時代は移り変わり、トーキー映画が主流になると地声・発音問題が、サイレントで活躍していたネリーやジャックへ押し寄せる。ネリーは自分を変ようと努力はしていたのだが、抑えきれない気持ちが爆発し、マニーの計画は無に帰す事となる。ネリーの嘔吐が凄まじいw マーゴット・ロビーって感じで良かったけどね。そもそも序盤から色んな意味でかなり激しい。

 

ジャックがホテルの自室に戻るシーン。ボーイにチップを渡し、鼻歌混じりで部屋へ向かう彼の後ろ姿を追うと、薄々感じていた事が起こってしまう。彼が決して悪い訳ではない。それは、ゴシップ記者が彼に告げた事が全てなんだと思う。彼もそれを受け入れるしかなかったのだが、やはり今までの経験があると受け入れる事はそう易々と出来る事でもなかったのだろうね。

 

ネリーの借金で命を狙われる身となり、ネリーと共に逃亡を図るマニー。その後もネリーの突飛な行動に頭を抱えるマニーだったが、彼女の踊る姿を初めて会った時と重ね、あの頃の気持ちが湧き上がりマニーはネリーとの結婚を誓う。そんな彼の元から消えた彼女の心境とは、どのようなものだったのだろうか? そして、そんな事とは露知らず、命からがら逃げてきたマニーは、ネリーを見失ったままただ逃げるしか無かった。

 

次のシーンで現れるマニーは子連れだった。映画スタジオを遠目で懐かしむ姿。映画を観ることもほとんどしてこなかったようだが、久しぶりに入った映画館で彼は涙を流していた。そんな彼は最後に口元に笑みを浮かべる。それは、昔のようにただ変わらず面白いと感じたのかな。

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