Midnight the Gathering

Midnight the Gathering

僕なりの愛ですよ

ジョーカー

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2019/10/10 シネマサンシャイン大和郡山にて鑑賞。¥1100の日。作品を2本鑑賞。

あらすじ

「どんな時も笑顔で人々を楽しませなさい」という母の言葉を胸にコメディアンを夢見る、孤独だが心優しいアーサー。都会の片隅でピエロメイクの大道芸人をしながら母を助け、同じアパートに住むソフィーに秘かな好意を抱いている。笑いのある人生は素晴らしいと信じ、ドン底から抜け出そうともがくアーサーはなぜ、狂気溢れる<悪のカリスマ>ジョーカーに変貌したのか? 切なくも衝撃の真実が明かされる!

感想

バットマンの宿敵、ジョーカー。彼が"彼"になるまでの話。

 

最初の笑うシーンでは、笑いなのか泣きなのかわからなかった。発作的に笑ってしまう病気と言うこと。作中で何度も笑うシーンに入るが、彼は本当は(心で)泣いているんじゃないかと思いましたね。そうでもないと、どうにも自分というものが保てなくなりそうだから。そんな状況に陥ってしまう程、ゴッサム(そこに住む人々)は荒んでいたし、彼自身も荒みきっていたのでしょう。

 

電車で、咄嗟に銃を握る。普段は抑えるしかない所、拳銃という圧倒的な力が形に変えてしまう。そして彼は走り、トイレに駆け込む。捕まるのでは、という焦燥感は無く、彼はその場で緩やかに踊り出す。その顔は恍惚としていた。今まで、抑圧されていた事から解放された気分だったのだろう。

 

以後、劇的に変貌を遂げると思いきや、徐々に明らかとなる真実という名の現実に直面し、もがき苦しむ姿を見せます。

 

最後、憧れのテレビショーに出るアーサー。ジョークと共に自分の幕引きを考えていたようでしたが、ネタ帳に以前書いた

 

 「この人生以上に硬貨(高価)な死を」

 

に引っかかりを感じた様子。憧れを抱いていた司会者の自身への扱いに、苛立ちが募り、堪らずぶち撒けるのだった。

 

ヒーローの中でもダントツで好きなバットマン。そんな彼を引き立たせてくれるジョーカーもまた、敵役では群を抜いて良い!今回の作品は、ヒーロー感もなく面白味に欠けるという言葉も聞こえてきましたが、私はとても面白かったし、ジョーカーというキャラクターへの見方もより良くなったんじゃないかなと思います。

 

それに彼が全て悪いとは決して言えない内容だったし、彼の中では、色々なしがらみから解放されたという意味では、ハッピーエンドと言えなくもない感じでした。

 

正直、次作で観た「ジョン・ウィック:パラベラム」と比較すると、個人的には、「ジョーカー」の方が面白いです。

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